ファッションビル研究所

2004年03月10日(水曜日) #011.消費税表示について

今年平成16年4月から価格表示は総額表示方式が義務付けられる。百貨店の店頭では2月の時点で既に代えられていた。
消費者にとって、店側が国に支払う消費税額などはどうでもいい事で、それをわざわざ表示(単なるジェスチャー)し、税抜き価格をあたかも支払い価格のように表示し消費者に誤解を招かせていた。
殆どの小売は税抜き価格を掲げていた。この様な悪習が当たり前のように今までまかり通っていた。集団心理の典型だろう。この事が放置されていた理由は、消費税導入当時、小売からの批判が強く、国としても”詐欺的表示”を黙認していたからだろう。これまでの表示価格は”本当の値段はこうですよ、消費税が価格を高くしているのですよ”と言う”単なるジェスチャー”でしかなかった。
この理論は確実に間違っている。なぜなら他にも事業主の所得税、自社店舗なら不動産税(固定資産税など)が、商品価格の何パーセントかに必ず上乗せされているのだから。そんな事を言い出すときりが無いだろう。
何気に理不尽かつ馬鹿げた理論でルールを定めていくと、結局そのしわ寄せは消費者に来る。
この規制が始まる前から税込価格だけを掲げていた小売は、その部分での競争(見た目の安さを犠牲にして、消費者の為に分かりやすく総額表示し消費者の利益を優先させていた事)を無理やり無いものにされたも同然だ。正直者が馬鹿を見るとは正にこの事である。
百貨店の店員と価格の新表示について話をしていると「消費税の価格を計算せずに済むから自分は馬鹿になるが、お客様に実際の支払い額を見てもらえるのでこの方がイイ」との声も聞かれた。結局の所、彼らも本体価格(値札価格)に消費税を上乗せして最終的な支払い額を電卓で見せる時、それらのギャップに少なくとも罪悪感を持っていたのであろう。彼らのコメントはその事をうかがわせるものだった。