ファッションビル研究所

2004年06月02日(水曜日) #022.高度成長期を知らない世代

よく晴れた平日の昼間、とあるファッションビルの前を通りがかった。すると若い人、20前後の人たちでごった返していた。平日であることを忘れてしまうほどの活気である。
通りかかったのが午前11時頃で、服装から社会人とも思えないし昼休みに入っている専門学校生とも思えない。
彼らを平日の昼間に街中で目にするのは何の違和感も感じないのだが、ファッションビルで目にすると違和感を感じざるを得ない。彼らがフリーターであることは読者も容易に想像できるだろう。
彼らは当然休日も街中に溶け込んで消費行動を続けている。何が言いたいのかというと、一番の稼ぎ頭で金銭的余裕のあるアダルトより、金銭的に自立していないフリーターのほうが消費意欲は盛んだということである。
昨今、若い人達、特に10代の活躍が目立っている。プロゴルファー、作家、俳優…。
この年代は日本の高度成長期やバブル期を体験していない。この事で一つの世代を区切ることができる。”不況であることが当たり前”として育った世代なのである。だから彼らを見ていると悲壮感を感じさせない。ヨーロッパでは経済的に貧困な国が多いが、それを感じさせないほど陽気で、消費活動なくしても人生の楽しみを知っていると良く聞く。それに近い感覚を覚えた。
上述したようにこの世代に芸術家タイプの人間が多く輩出されているのも、このようなデフォルトが最大級のマイナス環境であるという土壌が彼らの精神に余裕を持たせ、それらの才能をどんどん伸ばせているのだろう。
フリーターであることが良いのか悪いのかを別にしても、日本人に欠けていたものを新しく持った世代であることは確かである。