ファッションビル研究所

2004年06月23日(水曜日) #025.百貨店のユニクロ招致

先日、高島屋堺店にユニクロとABCマートが出店した。
踏み越えてはいけない垣根を軽々しく踏み越えてしまった感がある。
百貨という名目からすれば高級品から日常的な商材まで揃える事はさして問題なさそうに見える。実際、以前から仕事着で使うスーツなどでは2着3万で販売している。これは”仕事着(作業着、実用着)”としてのスーツであるから安売りしてもギリギリ消費者にも他のテナントにも許さていたのだろう。しかもこの場合は百貨店自身の平場である。
筆者は以前から無意味な差別化、細分化を無くせと論じてきた。しかしこの場合は違う。筆者は百貨店の平場にユニクロの商品を置くのは一向に構わないと考える。しかし、テナントとしてユニクロを招致してしまうと、歯止めが利かなくなる。在来テナントとしても決してプラスには働かないと見る。その事は消費者にとっても同じことが言える。ファミリーがユニクロ目当てで百貨店に押しかける風景を想像すればわかるだろう。スーパーの延長線上に百貨店は無い。ベクトルがまるで違う。言うまでも無いが、スーパーの進化系は大量生産による安価方向にある。百貨店のそれとは確実に違う。そのことを知ってか知らぬか、安直に集客力を求め、易々と招致した百貨店に痛々しささえ感じる。