ファッションビル研究所

2004年09月10日(金曜日) #036.ユニクロの高付加価値路線転向について

ユニクロは低価格路線を卒業と位置づけ、高付加価値商品にイメチェンすると先日報道された。
ユニクロ在来のイメージを払拭する事は非常に難しいと考える。ユニクロというブランドの一般認知度から推測してみても困難が伺える。
ユニクロの称号のまま高付加価値路線への転向は無謀ともいえる。新たにニューブランドを立ち上げ別店舗にして従来のユニクロを存続させ差別化することにより高付加価値ラインの存在を知らしめるほうが得策であると考える。
今回の方策では高付加価値路線の顧客にも、在来の顧客にも相手にしてもらえなくなる可能性がある。安価高品質ラインを望む顧客は常に一定数存在する。その顧客を切り捨てるのはいささか疑問である。
高付加価値路線を展開するにはもう一つ問題がある。元来ユニクロの店舗の立地は郊外型がほとんどである。
これは筆者の持論だが、ファミリーが集う場所で高付加価値ブランドは成功しないというのがある。郊外型店舗は広い駐車場を持ち客層はほとんどがファミリーだ。百貨店のそれとは明らかに違う。暴論と言えるかもしれないが、高付加価値路線の客層は、ファミリー、特に子供連れのファミリーがフロアを占拠しているのを非常に嫌う傾向にある。
この”雰囲気”を軽視してはならない。高付加価値路線の客層はこの店頭の雰囲気という付加価値にも代金を払っているからである。”雰囲気をも買っている”のである。日本人はこの感覚の大切さを軽視する傾向にある。規模は違うが日本の街並みの汚さを想像すれば即座に理解できるだろう。国道脇の激安ショップの乱立と街並無視の営利主義の看板には吐き気がする。
高付加価値路線の消費者は”雰囲気をも買っている”という事を理解していればユニクロの戦略は明るい。