ファッションビル研究所

2004年09月22日(水曜日) #038.晩婚化或いは未婚化傾向におけるアパレル業界、消費社会の影響

裕福で消費に自由度が高いシングルは一見すると家族持ちのそれより一般に消費旺盛のように思えるが、自己防衛のために預貯金に走る人も多いと聞く。市場の縮小・拡大の物差しとして、高付加価値消費の代表格として百貨店を例に取ると男女で消費パターンが全く違う事が分かる。休日、アダルトの男性が一人で紳士服売り場を歩く姿は滅多に見ることは無い。もちろん、男性同士で歩いている事もだ。対して女性の場合はアダルトでも一人で買い物に来ている人は多いし、女性同士で買い物に来ている人も同様だ。
高付加価値商品の空洞化はすなわち市場縮小を意味する。女性のシングル増加は市場拡大の助けになるが、男性のシングル増加は市場衰退を加速させる。男性のシングルアダルトが、百貨店で見かけない理由は、日本人の血中に根強く浸透する農耕民族、村社会における他者干渉文化が未だに色濃く残っている証拠でもある。その文化により、より多くの利点を享受しているのも事実だが、男性の消費に関しては例外である。今更その部分に変革をもたらす事は不可能であるにしても彼らの消費意欲側でコントロールする事は可能である。消費意欲を前にして下らない価値観は意味をなさない。趣味には幾ら金を叩いても良いと言う人は多い。言いかえると消費意欲は何物にも服従する事の無い別格の意欲なのである。
男性シングルアダルトにおける百貨店戦略は売り場に足を運ばせる戦略より、消費意欲高上策にポイントを置くべきである。