ファッションビル研究所

2005年03月01日(火曜日) #061.気候、天候を味方にする発想

昨年秋から冬にかけての異常気象は、小売業界に深刻な影響をもたらした。11月の百貨店は、本当ならコートやブーツなど冬物衣料のかき入れ時のはずだが、売り場は閑散。「早く寒くなってくれと祈るような気持ちだった」という百貨店幹部の嘆きがヤフーのニュースに掲載されていた。
これらの事は気象庁の3カ月予報で大方の予測はつくし、元来不安定な気候や天候を売上不振の槍玉に挙げるのは如何なものかと感じた。
統計でしっかりそれが現れているのなら、統計で対策をとるしかない。
この類の対策はリスク分散が常套手段になる。青物業界では先物取引、価格安定システムなどかなり以前から対策が講じられている。天候に最も左右されやすい業界がゆえ発達したシステムだ。
上記のように暖冬の影響で冬物コートが出ないと予測できたなら暖冬用のコートを開発するなども考えうる。
以前のコラムでも触れたが銀座プランタンでは「HAPPY RAINNY DAY」と銘打って、雨が降った日限定のサービスを提供している。これも一種のリスク分散システムと考えてよいだろう。
気候、天候というどうしようもない相手を攻略するには、上記の様に発想をプラス方向へ転換させるしかない。
未だ気候に左右され、ただ嘆いているファッション業界を尻目に、最も影響を受けるであろう青物業界が様々なリスク対策を講じ、うまくシステムが稼動している現状を見ていると百貨店幹部の嘆きは泣き言にしか聞こえない。
ちなみに、気象庁は24日、夏(6―8月)までの暖候期予報を発表した。夏らしい暑い夏になる可能性が高いとの事だ。