ファッションビル研究所

2005年08月30日(火曜日) #087.百貨店の正常進化の最終形は”高級セレクトショップ”である

[百貨店の専門店街化は確実に間違っている]
近頃”ファッションビル研究所”と謳いながら百貨店の事ばかり取り上げて申し訳ないと思いつつ、そごう心斎橋本店再オープンを前に余りに言いたい事があるので今回も取り上げる。
百貨店の専門店街化はどう考えても売場レイアウトに無理がある。
ある百貨店のブランドショップへバッグを見に行った時の事。探していたバッグがなかったので店員に聞くと、平場のバッグ売場にあるかもしれないとの事。追って「平場との商品のバッティングは極力避けている」という話も聞いた。
百貨店業界特有の問題でその時は”ま、当然か”と気にも留めなかった。
が、よくよく考えてみると他の百貨店で”得”した事を思い出した。そこはブランドショップの隣が、平場の紳士小物売場というシチュエーション。キーホルダーを探していた。ブランドショップで4000円で販売されている物が数メートル離れた平場では3000円で売っている。何度も往復して同じ物かを確かめた。完全に同一商品。
百貨店だけにショッキングな出来事で、以来百貨店では両方の売場を確かめる癖がついてしまった。
上述の店員の話”お互いバッティングしない品揃え”は、自由競争の欠落を招いている。
反対に、品揃えに制限を加えずに自由競争させると、今度は筆者が体験した”二重価格”という百貨店としては避けたい事態に陥る。
百貨店の専門店街化の無理がここにある。
9月7日再オープンを控えているそごう心斎橋本店の新聞記事にも「百貨店+専門店」と強調されていた。それだけに再びこのコラムでどうしても指摘したかった。
筆者の考える百貨店の正常進化の方向性は、今回のタイトルにもあるように「高級セレクトショップ化」にあるとみている。
長くなるので、この事に関しては次回以降に執筆したい。