ファッションビル研究所

2007年05月15日(火曜日) #123.彼らは出世意欲が低いのではない、立身出世像が違うだけ


財団法人「日本青少年研究所」の「高校生の意欲に関する調査―日米中韓の比較」によると日本の高校生は米中韓の高校生よりも「出世意欲」が低いらしい。
「偉くなりたいか」という問いに、「強くそう思う」と答えた高校生は中国34.4%、韓国22.9%、米国22.3%、日本8.0%とのこと。

出世意欲がないと言えばエガティブイメージだが、超現実主義者と捉えると何か大人びたイメージになる。
実際、後者が正解ではないだろうか。
これに関しては以前のコラムでも執筆した。

#055.新成人の興味深いアンケート調査

同研究所の理事長は「食べることに困らなくなり、今の高校生は『偉くなりたい』という意欲がなくなってきている。」と分析している。
鼻タレていた旧世の高校生を測るがごとく、彼らを分析てはならない。
筆者は、彼らが思い描く、成功或いは立身出世像が違うだけであると認識している。
実際、高校で夢を語り、大学で現実世界の一端を覗き、社会へ出て打ちのめされ、ほとんどが現実主義者へと変貌してゆく。これらの過程をたどることは最近までは普遍のものだった。
しかし彼らはネットなどの情報から現実社会を仮想体験し、社会人を経験せずとも現実主義者になっている。
これを悲観すべきか楽観すべきかはさておき、他の世代より遥かに早い段階から現実社会で生活することを前提にし進むべき道を模索している。
こういう視点で彼らを改めて見てみると、素直にアンケート結果を受け入れられるだろう。このニュースから読み取らなければならない事はここではないだろうか。
真実を報道できないでいるテレビには興味を示さず、ネットへ傾倒する若者の増加も最近よく報道されている。
彼らは他世代とは志向性という点で明らかに一線を画している。是非是非見守ってゆきたい世代。