ファッションビル研究所

2007年12月07日(金曜日) #124.百貨店のメンズ戦略は将来の顧客を育てる事

メンズの市場規模は”元々”小さいという考え方は、いかにも古典、マイナス思考。
メンズは現状の市場規模自体、含み損を抱えていて、未だ真の市場規模へ成し得ていないという捉え方が真っ当。要するにスタート地点にさえ立っていない。
男女同数、金銭的余裕は男性の方がある訳だから、レディス以上の市場規模が真の市場規模となる。
産経新聞によると、関西の百貨店各社が、紳士服の強化に乗り出し、紳士服を充実させ、他社との差別化を図ろうとしているらしい。阪急百貨店は来年2008年2月に、梅田で日本最大のメンズ館を誕生させるとの事。売り場面積は伊勢丹新宿店のメンズ館を上回るらしい。
百貨店の使命は、百貨の如く良品、高級な物を集め、幅広い客層に見てもらい、その良さを知ってもらい、将来の顧客を育てる事。
男性の圧倒的大多数に”仕事帰りに同僚や友人と百貨店にでも寄って服でも見るか”などという思考パターンは存在しない。
当然疲れているからというのもあるのだろうが、敷居が高いというのが主要因。
排他感だけならまだしも、メンズフロア自体が閑古鳥状態なのでショップへ入りづらい。
現状の百貨店のメンズフロアは、量販店に押された歯抜け商店街の様相を呈している。まるでメンズ市場の縮図。要するに人気のないところに人は来ない。
百貨店に対しては、一つ提案したい。
定期的に、催事フロアで、服の着こなし方実演ショーなどどうか。当然メンズ。今の季節なら、マフラーの選び方、マフラーの結び方、コートのベルトの処理の仕方など。知っている人は意外に少ないはず。
女性ならファッション雑誌などで当然の知識として持っている事が、男性には無いわけで、そういう所に着眼点を置いてみるのも一つの手だろう。
メンズ市場拡大において百貨店の担う物は大きい。良品を扱い適正価格を掲げる百貨店はアパレルショッピングの教科書とも言える存在だからだ。
今回の阪急のメンズ館にも求めたいことは、兎にも角にも排他感を無くすこと。これはサイト運営と同じで、内容が良くても誰も見てくれなければ、無いも同じ。
百貨店側も、旧来のメンズフロアに新風を入れるのが目的なはず。排他感で高級感を感じ、それを求める人達にフロアを占領されるような事態だけは避けて欲しい。